2023年、仮想通貨による資金洗浄は前年比29.5%減少しました。主な要因は全体的な仮想通貨取引量の減少です。
Chainalysisの報告書によると、不正なアドレスから様々な仮想通貨サービスに約222億ドルのデジタル資産が移動しました。これは前年の315億ドルから大幅に減少しており、合法的な取引量と違法な取引量の共に14.9%減少しています。
資金洗浄の主要な道筋は依然として中央集権型の取引所でしたが、ギャンブルサービスやブリッジプロトコルへの犯罪資金の移動が増加していました。具体的には、不正なソースから1億ドル以上受け取った取引所のアドレスが109あり、その総額は前年の20億ドルから34億ドルに増えました。同様に、不正なソースから100万ドル以上受け取った取引所のアドレスが1,425あり、その総額は前年の63億ドルから67億ドルに増えました。
一方で、不正なアドレスからのブリッジプロトコルへの資金移動は、前年の3.12億ドルから7.43億ドルに急増しました。
Chainalysisは、ノースコリアのハッカーグループであるLazarus Groupのような洗浄スキルを持つ熟練した仮想通貨犯罪者が、資金洗浄戦略を変えて新しいサービスを利用し始めていると指摘しています。具体的には、SinbadやTornado Cashなどの仮想通貨ミキサーサービスに対する規制圧力が高まる中、YoMixという新たなミキサーサービスプロバイダーへと戦略をシフトしています。
この移行は、YoMixの活動量が五倍以上に増加するなど、昨年の動向に大きな影響を与えました。さらに、YoMixへの資金流入のおよそ3分の1は、仮想通貨のハッキングに関連するウォレットから来ていることが確認されています。
また、ノースコリア支援のハッカーグループが資金洗浄活動のためにクロスチェーンブリッジを利用する最も一般的な仮想通貨犯罪者の一部であることが観察されました。
出典:2024/02/16 「Crypto money laundering drops nearly 30% in 2023 as cyber criminals change tactics」 https://cryptoslate.com/crypto-money-laundering-drops-nearly-30-in-2023-as-cyber-criminals-change-tactics/
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